外観パースの奥行き表現!
高層建築の外観パースの場合視点を近づけると後ろに倒れている様に見えるという意見が多いので、カメラを建物から離してモデリングしています。
手書きで下図を取る場合は二点透視で作成するので建物が倒れて見えるという問題は起こりません。これに対してCGパースでは大抵の場合、三点透視で作成するため倒れて見えるという現象が起きる訳です。二点透視で作成する事も出来ますが、CGだと絵がリアルなためか違和感がかなりあります。
望遠で作成すると問題に成るのが建物前方の道路の奥行き感が無くなる事です。そんな場合は意図的に実際の道路幅より幅員を広くします。例えば実際の幅員が20mの場合2倍の40m位にしても違和感はありません。このデフォルメは手描きの頃からよく行っていた方法です。
望遠で作成した時にもう一つ起きるのは建物の奥行き感が道路の幅員同様に側面が薄く見える事です。手描きパースの頃は奥行を付加して下図を作成していました。CGパースでは建物の奥行をデフォルメする事はしていません。今後はデフォルメを考えても良いかもしれません。
高層建築の建物を望遠で見る事は中々ないと思います。実際には近くから見上げる建物が殆どだと思いますが、完成予想図なので建物が自然に見えるアングルで作成している訳です。
忠実に建築図面通り作成したとしてもパースを見る人に違和感を持たれては意味がありません。パースは立体図面ではありますが絵でも有るので素人が見ても納得できるパースでなければと思います。