徳川家光「大猷院霊廟」 外観パース

徳川家光の墓所が歴史上初めて公開された時に見学した日光山輪王寺大猷院霊廟です。

神社仏閣を観に行く度に思う事ですが、これ程のデザインを完成させるには精密な設計が必要だと思います。古い神社仏閣の図面を見た事はありませんが、想像ですけど建物の設計とは別に彫刻、建具は専門の職人さんが建物に合わせてデザインする分業体制が既に出来ていたのだと思います。総合プロヂューサーの様な人が居たのかもしれません。現在でも分業体制は整っていますけど、ここまで装飾された細かいデザインの建物は無いので殆どの建築物は建築士が設計しているのでしょう。
これほど細かいデザインのパースは作成した事はありませんが、もし作成依頼が来たらどれほど作成に時間が掛かるかわかりません。古刹のデザインを観ると今の建築物は随分とサッパリしています。
時代が進み進化していくと何でもシンプルになって行く様です。例えばステレオ等の音響製品は昔と比較するとスイッチ類が極端に少なくなっています。服装等も江戸時代まではかなり派手なデザインでしたが、今は随分と地味になりました。文明開化の明治期から僅か数10年、ここまで劇的に変化した時代は永い人類の歴史で初めてかもしれません!?

封建制の時代は人々に威厳を見せる為に豪華絢爛にするのが古今東西普通の話だと思います。しかし家光の死後これほど美しい霊廟が一度も一般人の目に触れなかったのは勿体ないですね。
先日この写真をSNSに投稿したところ日光山輪王寺大猷院霊廟の関係者さんからコメントを頂きました。一般に公開すると綺麗に維持保存が困難になるため中々一般公開出来なかった感じのお話でした。

徳川家光「大猷院皇嘉門」外観パース
徳川家光「大猷院皇嘉門」外観パース
徳川家光「大猷院仁王門」石灯籠 外観パース
徳川家光「大猷院仁王門」石灯籠 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟1」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟1」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟2」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟2」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟3」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟3」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟4」 外観パース
徳川家光「大猷院霊廟4」 外観パース

外観パース 化石計画!

子供が化石と触れ合う為の児童館外観パース。某自治体の設計コンペに出した作成です。この地域では化石が沢山出土する場所らしいので、子供が遊びながら勉強する施設として計画されました。右側の盛り土の中に化石が埋まっているエリアです。
現場の写真は何枚かありましたが、このアングルの写真は無く地図とGoogleアースを基に近隣の景観を手描きで作成しました。3DCGで作成したのは建物と道路と自動車だけで、これ以外はすべて手描きで作成しています。道路のタイヤ痕も手描きです。人物と樹木は当店オリジナルの添景画像を配置しています。空は絵に合わせてパースごとに作成しました。
写真的なリアルCGパースでは添景を写真で配置する為、この様なパースを作る事はかなり難しいと思います。添景画像は何でも有る訳ではないので建築現場の景観は写真素材に頼らず手描きで作る場面が必ずあります。
写真的なリアルCGパースの中に一部だけ手描きの物があると、そこだけ必ず浮きます。であるなら添景はすべて手描きで作る方が見た人にも違和感なく見てもらえると思います。
大企業では最近アートを重要視し始めているという三菱地所の広告がSNSに投稿されていました。パースは芸術ではありませんけど絵画の一種です。

外観パース 化石計画
外観パース 化石計画

外観パース 金閣寺!

外観パースを作成していると観光地でも建物と周りの植栽に目がいってしまいます。京都の神社仏閣は森の様な敷地内に建立されているので何処を観ても本当に綺麗です。金閣寺というと建物と池の写真しか思い浮かびませんが、実際に行ってみると敷地が広いのには驚かされます。山門から舎利殿まで意外と距離がありました。

金閣寺の正式名は鹿苑寺金閣舎利殿ですが、足利義満の別荘兼迎賓館で明の使節団などを迎えていました。残念ながらこの建物は戦後すぐに火災で消失し、建て替えられた建物です。火災に遭う前の金閣寺は昭和4年に国宝に指定されていましたが1950年の放火により国宝指定が外されました。1955年に再建されてから既に67年が経過しているので先代の建物に近い風格が出ているのかもしれません。
金閣寺の三層構造は1階は公家風の寝殿造、2階は武家造り、3階は禅宗仏殿造です。

屋根の上には鳳凰が設置されています。鳳凰は中国に伝わる伝説の鳥で聖天子が治める平和な世に唯一出現する架空の鳥です。鳳凰を設置したのは超権力を手にしようとした三代将軍足利義満の意志の表れだった様です。足利義満は公家、武家、仏の上に立ち天皇を超える超権力を目指したのではないかと言われています。

金閣寺の裏側はあまり目にしませんけど、3階の雨樋が不細工なのは苦肉の策です。

外観パース 金閣寺1
外観パース 金閣寺1
外観パース 金閣寺2
外観パース 金閣寺2
外観パース 金閣寺3
外観パース 金閣寺3
外観パース 金閣寺4
外観パース 金閣寺4

外観パースの自動車は賑わい!

自動車デザイン使用料で解った事です。最近、自動車の入っていない外観パースを見かける事があります。自動車はパースに賑やかさを与える必要なアイテムだと思うのですが!最近製造された自動車の画像を使用する場合、自動車メーカーの許可を得て使用する事になります。

今から13年前に某大手自動車メーカーに問い合わせたところ詳しく教えて頂きました。自動車デザイン使用料は年間ライセンス契約料50万円と個々の仕事のロイヤリティー3%~6%でした。あれから消費税も5%から10%に上がっているので、今は契約料金も上がっていると思います。
最近知的財産権に関する法律が大幅に改正されました。知的財産権は調べれば調べるほど他者のモノは使えません。使うのであれば許可を得て使用料を払うしかありません。
無料でやりたいなら写真でも何でも自分で作るしかありません!
因みに知的財産権侵害は刑事罰もあるので気を付けないと大変な事態になります。

1社で50万円という事は数社と契約した場合毎年数百万円に成るという事です。私はそんな予算は出せませんので、最近製造された自動車は使用していません。殆どオリジナルデザインの自動車をモデリングして使っています。
アドビのサイトによると2005年以前に製造された自動車は対象外との事なので、40年か50年前の古い車をワンポイントで置く事もあります。実在する自動車が一台入っているだけで当店オリジナルの自働車が実在する様に見えるから不思議です。これはマジックなどにも使われる人の心理を突いた手法の一つだと思います。添景を手描きの絵にする事で3DCGで作成したパースが絵に見えるのも同じ事かもしれません。

外観パースの自動車は賑わい!
外観パースの自動車は賑わい!

伊豆恋人岬 鳥瞰パース!

伊豆の恋人岬/恋人たちの聖地

恋人岬のテレビ番組が放映される度、自分も関わった手前ついつい見てしまいます。
現場に行った事がないので、設計通り完成したのかな?っとテレビを見る度思っていました。
1993年頃の仕事なのですが、何か気になって検索してみると、設計変更もなく竣工したようです!
当時は導入したばかりの「アップルquadra950」という今では信じられないほど遅いパソコンで下図を作成していました。プリントアウトした紙の裏を鉛筆で真っ黒く塗りつぶし、B2のキャンソンボードにトレースダウンして、ガッシュの絵具と筆で仕上げていました。業界用語でベタという手法です。完成したパースを桜三角という額に額装して、梱包した額を発送して納品完了です。
今じゃ考えられませんね~‼現在ではメール送って終わりです。しかし今思えば全て手間が掛かってましたね。
「手を掛けていない物は人は感動しない」とは建築家の安藤忠雄さんの言葉です。絵がCGパースに変化しても私は他人が作った素材は使わず100%オリジナルで作っています。今後もめんどくさい事に拘って建築パースを作成していきたいと思っています‼
女性二人が写った写真は「みちくさらいぶ」運営者ゆきんこさんに許可して頂き掲載しました。このサイトは静岡県を紹介するホームページです。県内の美味しいお店や穴場の観光地を紹介しているので、興味のある方は一度覗いてみてね。

伊豆恋人岬 鳥瞰パース
伊豆恋人岬 鳥瞰パース

みちくさらいぶ 

伊豆恋人岬
伊豆恋人岬

物流センター鳥瞰パース!

西洋絵画は四隅まで描き込む絵が主流だそうです。それに対して日本の絵画は余白の美といって隅々まで描かない絵が多いらしいです。建築パースも知らず知らずのうちに日本的な伝統を引き継いでいたのかもしれません。

株式会社ドームという会社が約60年以上前に日本の建築パース発祥と言われています。この会社が解散した事で都内を中心にパースの事務所が増えたらしいです。この会社が編み出した手法が手描きパースの原点で間違いないと思います。自分が初めて勤務した会社もそのうちの一社に当たります。

3DCGに手描きパースの描き方で近隣を作成した鳥瞰パースです。この方法は恐らく日本独特のパース作成方法の一つです。近隣の風景を入れず主役の建物だけで仕上げる方法もありますが、絵全体が寂しい感じがします。
近隣の建物はエリアの位置関係と雰囲気を伝える為に必要だと思いますが、あまり書き込むと主役の建物が目立たなくなります。そのため近隣の建物は情報量を減らし箱で入れる訳です。また見ている位置から離れた遠景を更に薄めに入れる事により遠近感を強調します。古からある欧州の写実的な風景画も遠景を薄めにボヤ化して描く方法と同じ考え方です。遠近感を強調するのため見ている位置に近い手前の近景を多少具体的に入れると事により立体感を表現します。
また敷地や近景の道路にもタイヤ痕などの表情を書き込んだ方が絵に深みが出ます。

近隣の添景建物を箱で入れるのであればパース全体を四隅まで描かない方が主役の建物が引き立ちます。この場合はパース全体を観たときの上下左右の形も意外と重要です。添景をどこで切るかによって絵の印象が変わるからです。建物や道路などがこの先も続いている事を想像させる位置で切ると不自然な感じはしません。学生時代に習った連続性がこれに当たると思います。

CGパースが普及した現在では背景を四隅まで入れているパースが普通になっていますが、エリアを絞って描いた方がパース全体が呆けずに表現出来ると思います。また写真的なパースより絵画に見えるパースの方が注目されますので、この鳥瞰パースは手描き風に筆のタッチで仕上げました。手描きパースを永年経験してきた方法をCGパースに取り入れる事により新たなパースが作れる様になりました。

手を掛けるとユーザーは喜んでくれます。

物流センター鳥瞰パース
物流センター鳥瞰パース

日立中央研究所 外観パース

日立中央研究所の正門と木造二階建ての施設の外観パースです。自分の地元も昭和初期頃より日立の企業城下町でしたのでなんか親しみがあります。敷地内に建設する建物のパースを作成する為、設計事務所の方に同行して現場見学させて頂きました。

天皇陛下も訪れた事があるという由緒ある研究所の敷地内は大自然そのものでした。敷地内には小さな谷川があり吊り橋を渡った思い出があります。国分寺にある研究所内の自然は昔から変わっていないと思います。岩盤が硬い森林の武蔵野台地は重要拠点建設に向いていたのでしょう。
武蔵野に限らず中央線沿線は政府や民間企業の研究所や精密機器の製造拠点が多数存在するのは同じ理由でしょうか?
真夏に伺いましたが敷地内は原生林の森なので明らかに気温が少し低かった記憶があります。敷地内では東京に居る事を忘れます。

建設計画の建物はかなり大きな建物でしたが、研究所の広大な敷地には余裕で建てられる場所がありました。

この正門パースは描き慣れた不透明のポスターカラーで作成しました。木造二階建ての施設は不得意な淡彩で描きましたが、不慣れな割に良く描けたと思います。
今まで全日空整備工場や海自の護衛艦内や赤坂離宮迎賓館など滅多に入れない場所に行きましたが、毎回ワクワクするものです。良い経験させて頂きました。

日立中央研究所1 外観パース
日立中央研究所1 外観パース
日立中央研究所2 外観パース
日立中央研究所2 外観パース

外観パース 影作成4C型!

透視図法、影作成C型

バルコニーや看板など建物から飛び出す突起物などの形状が建築物には付き物です。この様な形状物の影を手書きのパースで正確に書くのは意外と厄介だったりします。影の形を透視図法で書くと建物の立体感も鮮明になり見る人にも説明し易くなると思います。

ここでは光源が太陽光一点の昼間の外観パースで説明します。一面の壁に中をくり抜いた形のC型袖看板風の突起物の影作成方法です。

①正面影の角度。
袖看板の出隅入隅の角から影の線を壁まで任意で引きます。ピンク色の線aa、cc、dd、ffです。bb、eeは袖看板端まで壁から直角に伸ばしたところから引いたピンク色の線になります。この袖看板は建物の壁と直角なので袖看板と壁が接地している垂直の線とabcdefの各接点から左方向のVPにグレーの線で繋げます。※ピンク色の線は左上から降り注ぐ太陽光の線ですが影の出隅入隅を決める為の線なのでパースには表示させません。

②側面影の角度。
右上から降り注ぐ太陽光の水色の線を任意で引きます。この線はパースに表示される線になります。ghjの線が影のアウトラインの斜め線になります。kiは影の斜め線インラインになります。

③正面と側面の影を合わせる。①で左方向のVPに繋いだグレーの線と②で引いた水色の線を交差させます。水色の影線ggそこから線を下に引いてfから伸ばしたグレー線の接点がアウトラインです。水色の影線iiそこから線を下に引いてdから伸ばしたグレー線の接点がインラインです。この作図では袖看板に隠れていますが、水色の影線hhを引いてiから引いた線と交差させて影が完全に囲まれた状態になりました。

④不要な引き出し線を消して完成です。

イメージとしては大きな袖看板の影から小さな袖看板の正面部分を引き算した感じです。

外観パース 影作成4C型!
外観パース 影作成4C型!

外観パース 三点透視の縦目地!

今はCGパースになりましたので左右と上空に視点がある三点透視です。手描きの頃は上空に視点を打つと厄介な事が色々とあるので左右に視点がある二点透視図法で作成していました。

手書きにて三点透視図法で下図を取るには図面を貼った製図板の上の方に上空の視点を打たなければなりません。製図版の奥行きは通常90cmなので中々視点を取る事ができません。視点を遠くに取る為には平面図の縮尺を小さくする方法もありますが、図面を小さくすると当然ですが細部が潰れてしまいますので正確に下図を取る事が出来なくなります。以上を避ける為に視点を近くにすると建物が倒れて見えてしまいます。
下図が完成して紙のボードに着色するには紙に合わせた大きさに縮尺しますので上空の視点は製図板から外れます。

下図作成もかなり大変なのですが、もっと大変なのが着色です。筆で色を塗る場合T定規に溝引き三角定規を使用して着色します。建物が垂直であれば定規を動かしながら塗れますが、建物が垂直でない三点透視では定規を水平に動かしながら塗る事が出来ません。面を塗るだけならマスキングして濡れますけど一番厄介なのはタイル等の縦目地です。左右の視点から来る横目地であればピンを打った視点に定規を引っかけて線を引けます。しかし縦目地では上空の視点にピンを打つ事はできません。
三点透視ではどんな描き方でも同じ理由で縦目地を入れるのは困難です。

外観パース 三点透視の縦目地!
外観パース 三点透視の縦目地!

銀河の塔 外観パース!

三十数年前に建った銀河の塔。全体がパンチングメタルの筒になっていて、照明を当てると中が七色に輝くシンボルタワーでした。
どういう構造かは解りませんけど、おそらく七色に塗装した小さな無数の金属板を全体に吊るして照明を当てたのかと思います!?

微風でも金属板がユラユラ揺れて幻想的で本当に綺麗でしたが、バブル崩壊あたりを境にライトアップは行われていません。出来ればもう一度復活してほしい!バブル期は々なアイデアがあり楽しい時代でした。

この頃は流行っていたパンチングメタルが建築設計によく使われていました。外観パースにもパンチングメタルを度々描いていましたが、筆で描くのは結構大変だった記憶があります。
CGで作成する様になったのでもう一度パンチングメタルのあるパースを作りたいですね。建築材料もファッションと同じく昔流行った材料がリバイバルで使われる事はあるのでしょうか?ガラスブロックはたまに見ますけど。

景気が良いと人はキラキラ輝く物を導入したがる様です。もう一つバブルの頃に流行ったのがメタリックタイルです。タダでさえ筆でタイル目地を入れるのは大変なのに一枚一枚反射を微妙に変えたタイルを描くのは結構苦労しました。

最近は不景気だからなのか目っきり光物を見なくなりました。似た様な話に不景気だと自働車の色が地味になりますが、意外な事に最近は結構カラフルな車を多く街中で見る様になりました。どうなっているのでしょう?

銀河の塔1 外観パース
銀河の塔1 外観パース
銀河の塔2 外観パース
銀河の塔2 外観パース
銀河の塔3 外観パース
銀河の塔3 外観パース

外観パース透視図法,影作成3出隅

透視図法、影作成出隅

建築物は設計によって色々な形状が出てきます。手書きパースを作成する時に必要な壁に落ちる影は透視図法に詳しくない人にとってはハードルが高いかもしれません。

ここで説明するパースは昼間の外観パースなので光源が基本的に太陽光一点になります。太陽から降り注ぐ光を東西方向の角度と南北方向の角度を設定して壁面に落ちる影の作成方法を簡単に説明します。

この図では南面と西面の出隅入隅に落ちる影の作成方法を説明します。
①正面影の角度。
南Aから西Cの壁面に落ちるピンク色の影acを任意で引きます。西Cに落とした影cを左方向のVPに繋げます。fとVを繋げます。この途中の出隅ge緑色の高さがdfと同じなのでdeを繋ぎます。gと左方向のVPを繋ぎpから引いた線をuで交差させます。

②側面影の角度。
西cに落ちる影bsの線を任意で引きます。sと右方向のVPを繋ぎ南Bに伸ばします。swとibの高さ赤色が同じなのでiwを繋ぎます。jと右方向のVPを繋ぎ軒天に伸ばしmxの線をlで交差させます。次にlmのオレンジ色の幅とopの幅は同じなのでpと左方向のVPを繋ぎnから引いた線をoで交差させます。

③正面と側面の影を合わせる。左方向のVPをeと繋ぎnから引いた線をqで交差させます。西Cの水色の線bs南Bstg西Bgrqfを繋げます。

④不要な引き出し線を消して完成です。

イメージとしては小さな影の上に大きな影を被せる感じです。

透視図法,影作成3出隅
透視図法,影作成3出隅

古隅田川の痕跡

時々外観パースの添景に使用する樹木の写真を撮影しに公園や緑の多い場所や街路樹を探しに出かけています。撮影した樹木をペンタブレットで背景を透明に切抜いた後イラスト風に加工して完成させます。こうして10数年前より作り続けた樹木切抜き画像は鉢植え観葉植物、灌木、中木、高木など既に800点を超えました。

樹木素材を探していたところ割と近所に親水緑道を発見しました。橋のたもとにある柱を親柱と言うそうですが、親柱の橋名板に古隅田川と書いてありました。こんな細い川が隅田川?不思議に思いネットで関東を流れる河川の歴史を調べていたら、凄い土木工事が行われていた事が次々と分かりました。

江戸時代と現在では河川の流れが大きく違っていた様です。秩父から流れて来た荒川や群馬の奥から流れ出る鬼怒川、利根川、江戸川、中川などは徳川家康が江戸に入府してから大改造していました。その痕跡の一部が東京に今も残っています。江戸時代に江戸に流れ込んでいた利根川の河口は現在の荒川河口です。昭和6年に荒川放水路が完成した事により中川が分断され中川の流れが変わりました。分断されたもう一方の川は旧中川という名で江東区に現存しています。今の旧中川は河川では無く長い池といった感じです。

17世紀末頃、江戸の洪水対策で幕府が利根川(現中川)から分岐していた隅田川を葛飾区亀有付近で遮断しました。時代を経て川は枯渇していき現在の流れに成りました。
その枯渇した隅田川の一部が今でも現存しています。写真は幻となった古代隅田川の痕跡です。現在は鯉が泳ぐ親水緑道になっています。

因みに現在の利根川は三代目二代目は現在の江戸川です。

【参考サイト】国土交通省 関東地方整備局
https://www.ktr.mlit.go.jp/edogawa/edogawa00222.html

古隅田川の痕跡1
古隅田川の痕跡1
古隅田川の痕跡2
古隅田川の痕跡2
古隅田川の痕跡4
古隅田川の痕跡4
古隅田川の痕跡3
古隅田川の痕跡3
古隅田川の痕跡5
古隅田川の痕跡5
古隅田川の痕跡6
古隅田川の痕跡6
古隅田川の痕跡7
古隅田川の痕跡7

フォトモンタージュの外観パース!

外壁と外構を変更するためのフォトモンタージュ外観パースを作成しました。
建物全体を作るなら簡単なんですが、建物の写真を半分以上を残しながら、外壁と空を変更するのは厄介です。
一見すると何て事のない写真に見えると思いますけど、意外と大掛かりな方法で作成しています。駅のホームから撮影した写真を基に作成したので、鉄道の架線が空と建物全体に掛かっている為、残った写真部分の加工は地味な作業です。また建物に掛かる植栽を消して似た感じの植栽切抜き画像を同じ位置に貼り付けています。

作り方としては
1、鉄道の架線と建物にマスキングして背景の空を削除します。透明にした背景に別の空写真を挿入。
2、建物に掛かった架線は外壁や窓を全てオリジナルの塗料色で塗ります。屋上の手摺も一本一本入れて行きます。確か懸垂幕やパラペットの文字も後から書きました。
3、塗り直した外壁の手前に樹木を配置します。
4、最初にマスキングした建物に掛かる部分の架線を削除して完成です。

最初の案では建物に掛かる架線はそのままにしておく予定でしたが、やはり見た目が煩いので架線を削除しました。

この絵はCGですがフォトモンタージュの外観パースは手描きの頃から行われている手法です。デジタルでも厄介な作業なので手描きパースではかなりハイレベルな技量が要求されていました。

フォトモンタージュの外観パース!
フォトモンタージュの外観パース!

外観パースに筆で目地を入れる!

手描きでパースを描いていた頃は目地も全て筆で入れていました。
耐水性インクの絵や紙に絵具を染める淡彩であればペンや烏口という万年筆の様な機能の筆記具で描けます。ただし筆の様に目地にパースペクティブは付けられません。
このパースの描き方はガッシュというポスターカラーで描いているので、ペンや烏口は使えません。ポスターカラーは粉を水に溶かして紙の上で固めただけの絵なので水分の多いペンや烏口だと染み出してしまいます。筆であっても水分が多いと染み出すため、ある程度粘度を保持しないとペンや烏口と同じく染み出します。砂か土の上に水を撒いた感じに似ています。
ポスターカラーのパースに目地を入れる場合はガラス棒と筆を箸の様に持って溝引き定規の上を滑らせて描きます。
横方向の線引きは特に難しく身体の構造上どうしても線が右肩上がりに成りがちです。癖を直すため横にした新聞紙の文字に沿わせて線引きの練習をしていました。

因みに線を引く場合は削用筆を使用します。この筆は絵具を多く保持しつつ細い穂先で線が描ける筆です。
面相筆は絵具を多く保持できないため使いません。面相筆は日本人形の目や眉などの顔を描く時に使う筆です。
パースに目地を入れると絵全体が暗めになるので、ベースのタイル色を明るく塗っておく事が重要です。
目地を入れる始点と終点部分にマスキングをしておくと良いでしょう。

CGでは考えられない苦労です。手描きの頃は凄い事をしていたと思います。

外観パースに筆で目地を入れる1
外観パースに筆で目地を入れる1
外観パースに筆で目地を入れる2
外観パースに筆で目地を入れる2

実在する車と架空の車 建築パース!

CGパースで使用する自動車使用を調べて分かった事。けっこう重要な話です!

「アドビシステムズ」のサイトによると2005年以降に製造された自動車の画像は基本的に商用使用不可です。
「内閣官房、知的財産戦略推進事務局」によると自動車の画像を商用使用する全ての人が自動車会社の許可を得ないと使用出来ません。
「知財高裁裁判例」では自動車のデザインも著作権保護対象になるという判決が出ているそうです。

個人的には東京スカイツリーやハローキティー、くまモンなどの様に立体商標権が自動車デザインにも設定されているのではないかと想像しています。自動車メーカーは無許可使用を発見次第、法的手段を取ると言っているので、何かしら法的根拠があると思われます。

私のホームページに以上のサイトなどのリンクを貼ってあります。興味のある方は是非ご覧下さい。

以上の理由で私は十数年前より外観パースに使用する自動車をオリジナルデザインで作成しています。TPP加盟以降、親告罪から非親告罪の動きが年々強まっているそうです。万が一訴訟されたら大変です。知的財産権侵害は民事訴訟と刑事訴訟のどちらかです。TPP加盟以降、刑事罰が極端に重くなりました。もし刑事罰だったら大変です。「日本弁理士会」によると、例えば商標法、著作権法、意匠権法違反の場合、個人と法人共に10年以下の懲役または罰金です。個人は1千万円以下の罰金。法人は3億円以下の罰金です。商標権は登録時から10年間有効です。著作権は著作者の死後70年間有効です。

詳しい事は弁護士さんか弁理士さんに聞いてください。

因みに手描きの自動車は以上の事には該当しないと言っている弁護士さんの方が多い印象でした。使用しない方が安全と言っている弁護士さんもいました。法律家ではないので、白か黒かは解りませんけど、10年以上調べて分かった事を書きました。事の正否はご自分で判断してください。

実在する自動車のCGを使用するのであれば、許可を得て使用するか、オリジナルの車を用意する方が安全ですね!どこでも使っているから大丈夫では済みません。赤信号皆で渡っても危険なんです!

実在する車と架空の車1 建築パース!
実在する車と架空の車1 建築パース!
実在する車と架空の車2 建築パース!
実在する車と架空の車2 建築パース!

影作成2L型 外観パース!

透視図法、影作成1L型

手書きパース作成で建築物の下図が完成した後、立体感を出すには影を入れる必要があります。しかし透視図法に詳しくない人にとってはハードルが高いかもしれません。そこで外観パースの壁面に落ちる影の作成方法を簡単に説明します。昼間の建築パースは光源が基本的に太陽光一点になります。基本的な考え方としては、太陽から降り注ぐ光を東西方向の角度と南北方向の角度を設定して作成します。

この図では南面と西面で説明します。
①正面影の角度。
南Bから西Cの壁面に落ちるピンク色の影acを任意で引きます。西Cに落とした影cを左方向のVPに繋げます。dを右方向のVPから伸ばします。aとbと同じ幅でeとfの幅に決めます。dから伸ばした線とfから下に伸ばした線の交点gとeを繋げます。これでbcの角度とefgの角度が同じに成りました。

②側面影の角度。
①正面影の角度で書いた方法と同じ方法でhijの角度とklmの角度を書きます。

③正面と側面の影を合わせる。南Bから引いた青い矢印の線を緑色の線まで伸ばします。oを左方向のVPに伸ばしpとnを繋げます。jから右方向のVPに伸ばしたオレンジ色の線とegの交点を繋げます。

④影のアウトラインを繋げる。①②③で引いた南Cと西Cの線を繋げて完成です。

イメージとしては小さな影の上に大きな影を被せる感じです。

影作成2L型 外観パース
影作成2L型 外観パース