遠近法、正確透視図法3(一点透視)

第三回は透視図法3VPが一つの一点透視です。この一点透視図法は主に室内パースに使われる事が多い作成方法です。

「作図」
①平面図を製図版に平行に貼ります。②室内の中心付近から垂直に線を引きます(紫色の線)※中心点を左右に寄せ過ぎると絵が歪むので
極力中央付近から引いた線上にSPを打つ様にした方が良いです。
③紫色の線上にSPを打ちます。※室内からSPが遠くなればなる程カメラ撮影の望遠になり奥行きが浅くなります。※SPが近過ぎると
正面の壁が小さくなり、側面の壁が実際の縦横比より奥行きが長くなり、左右に配置する家具などが歪むので注意が必要です。
④PPの赤線を水平に引きます。PPは絵の大きさを決める為の線です。SPから上に行けば行く程絵は大きくなりSPに近ずくと絵は小
さくなります。※PPを平面図の中に引いても良いのですが、実際の内装図面は細かく書き込んでいるため、何も無い所にPPを引いた方
が混乱せず作図をスムーズに行えます。平面図を延長した黄緑色の線をPPまで伸ばしているのはこの為です。※PPと平面図が接してい
る所が平面図と同じ縮尺なので延長した黄緑色の線も平面図の一部という事になります。
⑤平面図から伸ばした黄緑色の線とPPの交点からオレンジ色の線を引きます。この線が平面図と同じ縮尺の縦線になります。
⑥HLを水平に引きます。このパースは地面に立った状態のアイレベルパースなので通常HLは1.5mに設定します。飲食店などの座席に客
が座るパースの場合はHL1.2mに設定する事もあります。
⑦立面図のFLをHLの下1.5mに合わせてオレンジ色の線に高さを書いていきます。
⑧平面図の出隅入隅の角とSPを結び、PPとの交点から垂直に線を引きます。
⑨オレンジ色の線と立面図の高さの交点とVPを結びます。その線と⑧で引いた線を交差させると左右の壁ができます。
⑩左右の壁の奥と交差する⑧で引いた線の天地を水平に繋げれば完成です。

正確透視図法3 室内パース
正確透視図法3 室内パース